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なんかもはや、カテゴリがわからなくなってきました。
どうなの。
われながらどうなの。

とりあえず、土井先生です。
?土井。
土井先生が書きたかっただけ。

妄想は健在なんだけどな!!!
あーあ!!

























青天の告白


今日はまだ、休みじゃないのに。
どうしてこの人がここにいるんだろう。
生徒たちが入ってきたらどうしよう。
山田先生がお帰りになったらどうしよう。
そんな、どうしよう、ばかりが頭をよぎる。

「いつかは死ぬんだ、と思ったら、今言わなきゃいけない気がした」
「は・・・?」
確かにこの人はいつでも戦場にいて、
いつ何時、万が一のことがあってもおかしくはない生き方をしているのだけれど。
唐突に降ってきた言葉に、一瞬、目を瞬かせる。
「どうかしたんですか?」

雲ひとつない、青空なのに。
どうして貴方はそんな不吉なことを言う。
一瞬、生徒たちが、とか、周りのことの心配が消えた。

「土井先生」
「はい?」
「好きだ。心から。あんたのことが好きだ」
「・・・ありがとう・・・私も、好きだよ」
好きだよ、というにしては痛々しい笑顔が胸を締め付ける。
どうしたんだろう。
カラッとした笑顔で、何もかも吹き飛ばすようなイメージなのに。
直ぐにでも何処かへ消えてしまいそうな気がする。
「・・・どうしたんですか、そんな顔して」
大丈夫。
繋いだ手のひらはこんなにも温かいのだから。
この人は、きっと消えない。
「あんたのことが好きだ」
私の手を両手で掴んで包み込み、額にあてる。
祈りにも似た格好で、貴方は何を思っているのか。

「ちょっと、本当にど、」
「死ぬかと思った」
どうしたの、と言い掛けた言葉は途中で消えた。
「本当に、もう、だめかと」
掴まれたままの手に力がこもる。
包み込む、というよりも、握られる、に近い力の入りよう。
死に直面した後の、生への感謝だけとは思えないが、
私に出来ることはこれくらいなのだ。

「そう・・・おかえりなさい。生きていて、良かった」
くしゃ、と泣きそうに顔が歪むのが見える。
「・・・ただいま。生きていて、本当に良かったよ」
額へ、手のひらへ落ちてくる唇。
「いつ死んでも悔いはないつもりだったけど、なんだかな」
顔を上げたときには、もう涙の影は消えていて。
カラッとした力強さが戻ってきていた。
ははっとおかしそうに笑う。
「悔いなし、って笑って死んでやりたいのに、こんなんじゃだめだって」
開放された両手で、ぽんぽんと背中をたたく。
「なるほどね、それで私のところへ?」
ニヤっと笑うのが目に入る。
「そう」
後悔するわけにはいかないからな!と、降ってきたのは噛み付くようなキスだった。


------------------

口付けから我に返ったところで、今がまだ、ただの休み時間だったと思い出す。
「・・・山田先生や生徒たちが来たらどうしよう」
「酌んでもらえ」
「無茶言うなよ・・・」
「酌んでもらえないのかー」
「そうじゃなくて!問題だろ!休み時間に教師がこれじゃ!」
「えぇ・・・固いこというなよ」
「固くない・・・!」
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。