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どうもこんばんは。
航輝です。

気づけばすでに7月ですね。
やだーもう今年も半年終わってしまっているよ!!
折り返しているよ!!!



七夕が近いんだよ、ということで。
まだ今年に入ってから始めているシリーズが終わらなくてヒヤヒヤしているんですが、大丈夫かな私。
ていうか、何もかもがすべて中途半端じゃね、ていうか。

やだもう困るよね、こういうの。
妄想の手助けが必要なんですよ、きっと。
なんつって。




































星に願えば叶うだなんて、そんな藁にも縋るようなこと







「せーんぱい!」
「あぁ?」
「はい!!コレ、先輩の分ですよ~」

差し出されたのは、長方形の紙切れ1枚。

「・・・いや、なんで」
「七夕が近いですから!!!」

にっこり、というのがぴったりするような顔で突き出してくる。
あぁ、こいつらはなんだってこんなお気楽なんだ。

「で、短冊か」
「はい!!今、1年長屋のところに竹立て掛けてるんですよ~」
「ほぉ、竹立て掛けてるねぇ・・・」
「そうなんですー竹立て掛けたかったので、竹立て掛けてるんです」
「・・・・・・」
「ごめんなさい、ただ言いたかっただけです」
「おう」
「でも、1年長屋に竹があるのは本当なんです!だから、ね?」
「ね?ってな・・・」

正直、星に願い叶えてくれと頼むだなんて。
そんな純粋な心はもう持ち合わせていないというのに。
と言ってみたところで、コイツらは納得もしないんだろうし。
俺たちが何かしら書くだけで気が済むのなら安いもんだろう。

「・・・書いたら持って行けばいいんだな?」
「はい!!!」

やったー、とガッツポーズなんてしているのを見てしまうと、
そんなにも短冊が重要なのかと思ってしまう。

「先輩の願い事がなんなのかが気になるんですよねー」
「・・・そーかよ・・・」
「はい!僕にできることだったらいいなって思います」
「それは・・・なんだ、そういうフリか」
「えへへーそんな事ないんですけど、そうだとうれしいな、とか」
「どっちだ」
「出来ないことでもいいですよって事です」
「あーそう・・・」

あはは、と楽しそうに笑う。
ぐしゃぐしゃと頭を撫でてやる。

「だって、なんとなく七夕飾りがいっぱいあると楽しくなりません?」
「そんなもんか?」
「そんなもんです」
「・・・願い、ねぇ・・・」

俺たちはもう子供というには大きくて。大人というには足りないけれど。
星に願いをするような、そんな純粋な心は持ち合わせてはいないんだ。
目標は自力で達成するもので、夢は叶えるもので。

それでも。
短冊に願いを書くことで、コイツに何かをしてやれるのなら、そうしてやりたい。

コイツの笑顔がたくさん見られますように

とか書いたらどんな顔をするんだろうか。

「くっ・・・」
「せんぱーい?」

想像するだけで照れる団蔵の顔が浮かんで、ついつい笑ってしまう。
――今の俺の幸せはこんなちっぽけなことなのか。
これくらいなら、短冊に書いてみてもいいのかもしれない。

「楽しみにしてな」

自分の隣にはコイツがいるという幸せをかみしめて、
せいぜいアンタらも年に一度の逢瀬を楽しむようにと、天を仰いだ。



年に一度の(文次郎×団蔵)
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。