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こんばんは航輝です。
1日寝ていて暇だったからということで漸く1本上げますよっと…!! 久しぶりすぎて全くもって別物くらいに変わっていたらどうしよう。 団蔵たちは4年生。 もんじは戦忍びになっているという設定で。 「―金吾はさ、」 ひゅっ、と刀を振る音がする。 金吾は体育委員で走り回る以外の休み時間には大体剣術の稽古をしている気がする。 気が遠くなるような回数の、素振り素振り素振り。 「やっぱり戸部先生みたいになりたいんだ?」 ひゅんっ キンッ 刀を振り抜き、仕舞う。 見つめる先には一点の的。 「動くものをなんでも切りつけるようにはなりたくはないけどね」 口角を少しだけ上げ、刀を振り抜く。 カチン、と刀が鞘に収まる一方、吊るされていた的がドサリと落ちた。 「でも戸部先生はやっぱり憧れだから」 目指しちゃうよな、とニカッと笑う。笑顔は昔と変わらず明るくて、昔ながらの素直さが色濃く残る奴だと、ふと。 学年が上がるにつれてなくなっていく素直な心や無邪気な心。僕たちはいつも疑いにまみれて心は荒れていくのが常なのに。 汚れきらないのが眩しかった。 「戸部先生を一度、負かせるのが目標だからさ!!」 本当にいい笑顔だな、と思う。 金吾の戸部先生好きは有名で、休みの期間中は一緒について回っていることも学園中が知っている。 こうして金吾が常に努力をしているということも、周知の事実なんだけれど。 最近の自分を省みると、 少し胸が痛くなる。 僕はどうしちゃったんだろう。 「なぁ兵太夫」 カラクリの一部(なのだろうけど分からない何かの部品)を組みながら無言で続きを促すように、無言で目線だけが寄越される。 この作業はもう兵太夫のライフワークみたいなもので、造っていない時は逆に怖くなる。 近くに何が埋まっているんだろうと、緊張感が高まるというか。 兵太夫が、一体何なの、と小さく呟いた。 僕の方を見ず、手も止まらないのは流石だと思う。 「いつも書いてる手紙って、どっちから始めたの?」 初めて兵太夫の手が止まり、僅かに頬を紅くして僕を見る。 色白な兵太夫は赤がよく映えると感心してしまう。女装が似合うのも納得だ。 「…手紙って、何で」 「結構前からいつもやり取りしてるんでしょ、皆知ってるよ?」 何でそんなこと聞かれるのかときっとお互いに疑問にしか思えないようなやり取りに、首を傾げてしまう。 「皆も…?」 ますます頬を紅潮させた兵太夫が可愛らしくて、口許が緩むのが分かる。 ちょっと睨まれて、慌てて堪えた。 「…向こうからじゃないの」 ぷいと顔を背けて作業に戻る。 ひどく照れているのが伝わってきて、こっちまで照れてしまった。 一番素直じゃなくて、大人な世界に早くから足を踏み入れたのにも関わらず、幼さというか、うぶなところを残しているのが兵太夫だと思う。 何も知らない訳じゃなく、寧ろ知っているのに、そのアンバランスなところが最大の魅力なんだろう。 「そんなこと覚えてるはずないだろ」 「はいはい、ごめんって」 確かに誰が言い出した訳じゃなかったけど兵太夫の文の相手はクラスの皆が知っていた。 多分、土井先生も知っているんじゃないかと思うくらい。 でも他のクラスとか学年が違うだけで知られてはいないようで、僕達以外の口からそんな話は出たことがない。 僕らが他の人たちの前で話すこともなかったけれど。 何故なんだろう、と最近悔しくて堪らなくなる。 僕らが一体何をしたんだと。 あいつらに一体何が分かるんだと。 下らない。 本当に下らないと思っているのに、自分の気持ちを抑えるのに苦労してしまう。 井戸の前で水を被って頭を冷やす。 怒りで火照った体が、徐々に冷やされていくのを感じる。 気持ちも静まってくれれば良いのに。 「団蔵って、あいつだろ?」 「上級生に取り入ったお陰で成績が良くなったって話」 「うわ、ヤバいだろそれ」 「いや先輩も相当入れ込んでるらしいぜ」 「え、1人2人じゃねぇってこと?」 「よっぽど良いんじゃねぇの」 「マジ?うわー1度お相手してくんねぇかな」 「お前、止めろよ気持ち悪いだろ」 「何だよ誘われたらお前だっていくだろ」 「出来る先輩ってのが重要なんだろ?俺らじゃ無理だって」 「くそっ…!!」 握りしめた拳の感覚も 怒りで血が上った頭も 戻るのに相当な時間が必要そうだった。 PR |
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食満三木・食満綾・文団
基本的にマイナ。
全て脳内妄想による捏造の産物です。
新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:
団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。 連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。 twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。 |