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どうもこんばんは。
今月はキリ番消化月間だったにも関わらず全く更新してないなぁオイコラ!!!!
ってなもんで、1ヶ月以上かかったんですが。。。。


6000hit
タカ丸が4年生を見守ったりする話。

どんなもんでしょ!!!!


タカ丸、書いてみたらかなり動かしやすかったのですが、うちではなかなか出てこないキャラクターではありますね。
























今日の髪結い斉藤(忍術学園支部)は大繁盛だ。
とはいえ特にはお金を貰ったりはしなくて、言ってみれば情報が僕の料金代わり。

「タカ丸さん髪結ってください!!」
「いいよ~」
1刻ほど前、ちょっとした怒りと共に田村くんが入ってきた。

それから半刻くらいあとに、滝夜叉丸くんと綾部くんが時間差でやってきた。
「タカ丸さん、髪を結って欲しいんです!!」
「いいよ~?」
滝夜叉丸くんは有無を言わさぬ力があるなぁと思ったのはこの時。
「タカ丸さん!!髪を結って頂けますか~?」
「もちろんだよ~」
綾部くんはおっとりしてるんだかキツいんだか、根は良い子なんだろうけど少し謎。不思議って言われるのが良く解る。

「誰にもバレないような女装をするには、タカ丸さんに結っていただかないとだめなんです!!」

あまりにも3人が同じことを頼むから笑ってしまう。
高く評価してもらえているのは嬉しいし、髪を結うのは好きだから、別に構わないんだけれど。

田村くんは食満先輩と逢い引きですからと、ニヤリと笑ってた。こないだみたいには行くものかと燃えてて、何のことだか判らなかったけど、まぁ良いかと思って。
滝夜叉丸くんと綾部くんは実習だって言ってた。
ろ組の話を踏まえてって言っていたから、田村くんの話と関係あるのかもしれない。
僕はただ髪を結うだけで、あれこれ詮索するのは趣味じゃない。そりゃあ勿論、話されれば聞くし、相談すれば考えるけれど。
いつだって領分を侵さないのが髪結いなんだと思っているんだ、僕は。
僕の結った髪で、何かが上手くいく手助けになれば良いと。それだけを考えて結っている。


「はい出来た」
「ありがとうございます…!」
クスリと笑った田村くんはとても綺麗だった。
金の髪が青い打ち掛けによく映える。
「見てろよ食満先輩…!!」
見た目とは不釣り合いな意気込みに僕まで笑ってしまう。
ここまで気合いを入れられたら食満さんも本望だろう、一度くらい相手してって気になるんじゃないかな。
「頑張ってね~」
「色気ないとは言わせませんから」
「…はぁ。色気ねぇ」
決定的に何か足りないような気はしたけれど、何が足りないか判らなくて首をかしげる。十分可愛いけれど、何かが。
「じゃ、ありがとうございました。これ、お礼に」
大筒の撃ち方のメモを少し。
「え?」
「特技には特技かと」
「あぁ~…」
よく判らない彼の理屈も感謝の気持ちだと思えば可愛らしく思えるから不思議だ。
こっそり田村くんを応援しておく。相手も相手で、忍びとしては引っ掛かる訳にはいかないだろうけど。



「どうかなー?」
「これなら学年ナンバーワンの成績を誇る私に相応しい女装が出来ますね!!ありがとうございます、タカ丸さん」
「どういたしまして」
誇り高い彼はどうしても町娘には見えないんだけれど、彼の中での設定がどうなっているのやら、質素な着物でそこだけ少し笑みを誘う。
「良い髪だとは思うんだけど…滝夜叉丸、なんか不自然じゃない?」
遅れてきた綾部くんも感じるらしく、涼しい顔をしているけれど、注意深くというか、なんというか。
「格好と私の雰囲気が釣り合わないというのだろう?分かっているとも」
ふふん、と自信満々に彼は言う。
「このまま体育委員として少し活動すれば、格好と雰囲気も釣り合うようになること請け合いだ!!完璧だろう!!」
「………」
「………」
綾部くんと僕は思わず顔を見合わせる。
いや確かにそうかもしれないんだけれど。なんか、…すごいなぁ。それなら良いのかなと言う気持ちにはなる。
でも、その姿で匍匐前進?やるせない。
「…綾部くん、髪やろっか」
「あぁはい、お願いします」
暫し思考の渦に落ち込んだ僕らは、気を取り直そうと本来の目的に戻る。
綾部くんが僕の前に座り直して一言。
「滝夜叉丸じゃないので、普通にお願いします」
「何だ、私が普通ではないみたいに。間違っていないだろう?」
「まぁねぇ…」
体育委員のハードさなら、きっとぼろっぼろにはなるんだろうけど、それはどうなんだろうか。七松さんは容赦ないと思うんだけれど。
…満足ならいいのかな。
「では行ってくる!」
「「いってらっしゃーい…」」


「はい、じゃ、始めるよ~?」
「お願いします」
「綾部くんの普通はどんな感じなの~?」
「え」
そんなこと聞かれるなんて、と言われてもだって聞かなきゃ判らないでしょ?としか言えない僕。
最近の綾部くんが少しだけ、ほんわかとキリリが合わさったような感覚を受けるから。
「私は」
相手を落とすイメージをしたのか、目に力が増していく。何だかんだで戦う子なんだなぁ、と妙に感心してしまう。
「大人しく可愛らしく、待っていて釣るタイプが良いですね」
「うん??」
「私の今日のイメージは釣り野伏せですから」
にこっと笑うと目力が消えた。怖い怖い。
釣りの獲物は大物みたいで、穏やかな彼は少し途方にくれたようにも見える。
「…じゃあとびきり可愛くしてあげるね~」
「…お願いします」
頬が紅潮した彼が、妙に綺麗で、この子に狙われる人は災難だと思った。
「余裕そうだねぇ」
「そんなこと…土井先生は強敵です」
はぁ、とため息をついた。
「土井先生なの」
「土井先生です」
「前の女装の時から滝は七松先輩で、三木は食満先輩だから。私は土井先生なんですけど、でも」
「何かあるの~?」
「…なにも」
「ふ~ん…」
話したい時には話すだろうし、無理に聞き出すことじゃない。
今日の僕はあくまで髪結いで、端々から情報は貰うけどそれだけだ。
「まぁせいぜい釣ろうかと」
「頑張ってね~」
「はい」


僕らは皆、何かを表し或いは秘めて、今日も何かと戦って。
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
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航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。