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いつからだ。
拍手、去年の・・・?
いやもうほんとに。すみません。



























「ちょっと悪いけど、窯から灰を取ってきてよ」

しかめっつらしたユキちゃんが言った。
…何に使うんだろ。
首を傾げながら取ってきた灰を手渡した。

「ありがと。あーこれで気がラクだわー」
「へー?何で?」
「ナイショ」
「えー何でー良いじゃない」

困ったような顔をしてユキちゃんが笑った。

「おまじないよ」
「何の?」
「女の子の秘密」

あんまり良いもんじゃないわよ、灰を飲むだけだものと呟きながら出て行った。

灰を飲む…!?
女の子って大変なんだなぁ。

そんな事を思ったのはつい先日。

5年に上がったくノ一達が、こんな実習、と嘆いているのを耳にした。

…女の子って大変だ。

好きでもない男と寝るなんて。
あの灰は何に使うんだろうと聞いたらいけない気がして、聞けず終い。




それから半年位して、月のものを遅らせるためのおまじないで灰を飲むのだと誰かに聞いた。


成長1―は(4年)
※生理が始まった後に随時に行われる実習ということで…
ユキちゃんは、あ、その日はヤバい、って日が実習だったようで。。













僕は今日、将来は忍と道を決めた。
「…左近さん?どうしたんですか、こんな夜更けに」
「顔が見たくて」
「…どうしたんです?」
「僕は忍になりますよ」
「そう、…じゃあ今日は、その試験?」
「はい」
「…そう」
湯浴みでもしますか、と僕の手を引き歩き出す。
僕は彼のなすがまま。
「哀しいけれど、いずれ慣れます」
「…そうですよね」
「そうなんですよ」
「初陣は、15、16だったかな…私はその時からだから」
「辛くなかったんですか?」
「必死でしたよ」
血が付いた髪を洗う。
固まった一房。
血の匂いが鼻につく。
嗅ぎ慣れていたことにぞっとした。
「死にたくなかったから」
「…そうですね」
「あなたは」
「必死でしたよ」
「えぇ」
「…必死、だったんです」

もう泣いても良いですよ、とそっと抱きしめられた。
体温を感じて、鼻の奥がツンとした。



?左近(成長4年)

※忍になると決めた子は人を殺める可能性のある実習の時期になってきました。











目が覚めたら、腰に鈍い痛みを感じて顔が歪む。
初めて一緒に迎えた朝は、体中痛くて仕方なかったなと思い出した。

「どうすんですか
「一日休め」
「…加減、いつもはしてるのに何で」
「誘うから、つい」
「ついじゃない」
「今日は休みだろう」
「休みだと何もしないとでも?」
「カラクリか」
「カラクリも」
「…諦めろ」
「いやだ」
「無理だろう、仕方がない」
「嫌なものは嫌」
最初は可愛かったのに、と呟く相手を睨みつけた。
「そりゃどうも?」
「…手伝ってやるよ」
「当たり前」
やれやれ、と肩をすくめる相手をまた睨む。
ぷい、と顔を背けて言ってやった。
「最初は優しかったのに」
指を引き寄せ口付ける。
「今もだろ」
「冗談」
「心外だ」
抱きしめられ、目を閉じる。
「…冗談」
こんな馬鹿みたいなやり取りが心地良い。
あんたが大人で、良かった。


与四兵
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。