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キリ番リクを消化しよう。
5月中には消化する!
そうしようと決めた。今決めた。
むしろ昨日からそうしようと書いてたのに消した私。
何をトチ狂ったのやら。。。。

どれだけ待たせれば気が済むんだっていうほどの待たせぶり!
ということで。
まずは3500hit yakkoさんより
「三木ヱ門の絡む話」



















チュンッと弾丸が耳元を掠める。
当てるつもりはないのだろう、だからこそのこの掠め方。
俺が悪いとはいえ、容赦ないというか、・・・いや。容赦しているからこそこれなんだろう。
こんなところでもしっかりと、優秀なんだということをアピールしてくれるアイツの将来は有望だ。

「まぁ、目立ちすぎているけどな」

お互い様か、と呟いたそばからもう1発。
全く。よくやってくれる。

とりえあず、狙われにくい場所へと移動する。
富松へ下級生を守るようにと指示だけだせばあとは俺が引き付けるのが用具委員の戦い方なのだから。
こっちには下級生(特に1年)ばかりなのだから、上級生の奴らは時間差で俺が(時には富松と2人)で叩くしかないというのは仕方のない話。

委員会対抗戦で、会計と張り合うのはいつものこと。
なんせ、委員長はあの潮江、こっちとしても喧嘩を売られて黙っているわけにはいかない。
潮江に負けるくらいなら、田村のことくらい5,6発殴ってみせるというものだ。
最近は特に、あえて俺を田村と当てることに全力を注いでいるんじゃないかと思うくらいに。
潮江にはできる限りの全力を、となれば、田村をどれだけ力を出さずに倒すかに勝敗がかかっているかというのは言うまでもない。
富松にはまだ荷が重いのだ。防御に精いっぱいなのだから。

「さて、この辺りか」

適度な壁、適度な見通し。
にもかかわらず、硝煙の臭いが鼻につく。
アイツは違うだろ、と言ってみても頭が連想してしまう。


「・・・田村?」


カサリ、と頭上で音がした。
火薬の臭いに混じった血の臭い。
怪我?

「三木ヱ門でなくてすみません」

血を拭い、水場この辺ではなかったですかと呟きながら出てきたのは4年生の平滝夜叉丸。
チラリとこっちをみて口角を上げる。

「がっかりさせてしまいましたか」
「アホか」

私と田村を間違えるなんて心外です、と妙に強気に言い放つのを眺めてみる。
あちこちにこびり付く血。新しいものも、乾いたものも。
果たして、敵の攻撃なのか体育委員としての行動のためなのか。
泥の量からすれば、後者なんだが。

「・・・臭いが、な」
「言い訳ですか」
らしくない、と平が笑う。
「こっちはその臭いに困っているんですけどね・・・七松先輩の火縄銃練習所での塹壕堀りで鼻が利かなくなっていますからマズいんですよ」
きょろきょろと辺りを見回し、小さな池を見つけて歩いて行く。
「私だけでも水に入ってしまおうと思いまして」
振り返り笑う平の髪が、光に反射し金に見えた。

・・・あぁ、重症だな
わかっちゃいたけど。

「小平太は見つかった瞬間に倒す自信があるんだろうからな、気にしないんだろうよ」
「ホント、我々のことも考えていただきたいですね。成績優秀な私はともかく、下級生の連中はそうはいかないんだってことを」
水に潜り臭いを落とそうとする平を見守ることになりながら、田村のことを考える自分に自分で引いた。

「・・・ま、小平太だからな」
「そうなんですよねぇ」
差し込む光に目を細め、立ち上る。
バカだな、俺も。
「じゃあな、俺はもう行くぞ」
「はい。・・・後で七松先輩に会ったら文句言っといてください」
「気が向いたらな」

木の上を光の方向へと走りながらニヤけそうになる口元を押さえる。
俺自身も引いたついでだと、田村へこのことを告げたらどうなるんだろうと想像するだけで。

眩しく差し込む金の光。
「・・・田村」
お前って本当に目立つのな、といいながら手をつかむ。

僅かに笑ったと思ったのは気のせいか?



「――――あのな」



やっぱり好きだ
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
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航輝
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団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
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twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。