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複数記事をあげるとぱっと見がなかなか、よろしくないのでワンクッション。
















2日なんかすぐ過ぎた。
5、6年対1から4年、プラス教職員というよく判らん状態で、とにかく護衛が任務なのだからと下級生を連れて逃げる。戦いたいが、戦えない。
田村と平が率いる下級生組もなかなか侮れないな、と感心したが、何よりチビたちはさほど体力がないのが問題だった。
…当たり前なんだが。
普通の護衛だって護衛される奴らは鍛えているとは思えない。
だからこその訓練だろうし、弱音も吐かないが。必要もない。

それでも俺はマシな方だ。
相手はきり丸。動けない奴じゃない。

…山村喜三太がペアだと知った仙蔵の顔は、そりゃあ見ものだった。
(気持ちは分かる)

「今夜はここらで夜明かしだからな」
「…はい…」
はぁ、と周りを気にしながら、きり丸がしゃがみ込む。
水筒と干し飯を差し出し、ゆっくり噛めよと頭を撫でる。
警戒線、張るべきだろうかと考える。別に良いか。戦闘は極力避けたいが、いざとなりゃ抱えて逃げる方が遙かに早い。

「先輩」
もぐもぐと口を動かしながらきり丸が見上げてくる。
「ん」
「こんな時に何なんですけど」
「じゃあ言うな」
コイツの事だからきっと。
少しだけ覚悟した。
同様を悟られるわけにはいかない。
うつむき加減に話し出すきり丸を黙って眺める。
「…庄左ヱ門が俺のこと好きかも知れなくて」
「………は?」
なんだ、こっちの話じゃないのか。良かった、のか?後の展開が、読み切れない。
「ちゃんと言われたんじゃなくて、なんとなく、ですけど」
「おう」
「なんか、好かれてる?ていうか、ちょっと特別、ていうか」
…最近のガキはマセてんのな。団蔵を相手にしようなんて俺が言う事じゃないけれど。
「で?」
「んー…よくわかんねぇなってのが本音ですけど。いやじゃない、けど、あぁ俺も、では勿論ないし」
自分に対して言われてるみたいで、ぎくっとした。コイツと団蔵がダブるなんて。
…止めてくれ。
「何か言われたら考えようってのもなんか違う、だって今も俺は気にしてる。確信はないけど、そうなんだろうなって前提に考えてる」
自意識信過剰ですかね、と呟きながら、へへっと笑う。
「いや…」
隠そうとしているのなら判らないが、隠す気もないのなら。

後ろの茂み、かなり近い所からパキ、と枝が折れる音がした。
ちら、ときり丸に目をやった。視線がぶつかる。

「…考えてる最中のお前は、今、打ち明けられたらどう答える」
「え?」
「断るのか」
カサっと茂みが動いたのを目の端で捉える。
「え?」
「断らないのか」
さすがにもう、動かないか。
じり、ときり丸の真後ろに移動する。
「俺、…俺は、」
「俺は待つ」
なんか知らんが言葉が口をついて出た。
え、という形に目の前の口が開く。呆気にとられている隙にきり丸を抱き上げた。後ろに走る。茂みを飛び越えた。
同じように口を開け見上げている3人。
口元を僅かに歪め、笑う。
「俺は好きだが今すぐの返事は要らん」
先輩?と言うきり丸の声は無視し、仄かに赤い顔をした黒木と驚いてますという顔の団蔵と、面白そうに笑う平を確認し。
きり丸を降ろし平を組み伏せ、押さえつける。黒木押さえてろ、と一声掛け、団蔵を睨む。
「嫌なら断れ。いいな」
こくこく、とすごい勢いで頷くのを見届け、満足する。
下で平がもがく。黒木は、…何だあれ。
「行くぞ、きり丸」
「は」
返事も待たず再び走る。

全く、何を言ってるんだ俺は。
我ながらなかなか意味不明だなと思う。
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
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航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。