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一区切りのつもりだけど、もう少し続けようか変えようか…











流石に3人は追って来なかった。
思い切り走った俺には、平だけならまだしも1年2人まではというところか。
身を隠し、走り、相手の気配をやり過ごす。

途中で三郎次を連れた小平太だとか、平太を連れた長次とか、色々と見つけたがどこもそれなりに大変そうだった。
げっそり、というような仙蔵に、何が起こったんだと言いたくなるような風体の伊作とか。
そういや食満は見なかった。
マジで脱落してたら洒落にならねぇな。まぁたまたま見なかっただけだと思いたい。

抱えるきり丸がややあって「先輩」と口を開いた。
「何だ」
「護衛任務って知ってます?」
「当然だろ」
「さっき俺に敵、押さえさせて。あれ良いんですか」
ふっ、と息を吐く。
「あんなのが敵か」
「敵ですよ」
一応、あんなのでも、と小さく聞こえる。
適当な木の上で足を止め、よし、と一息吐いた。
もう、辺りが明るくなってきている。
サバイバルも終わりに近い。

「で、お前はどうするって?」

へ、ときり丸が俺を見る。
にやりと笑う。
「何か言われたろ」
手ぇ取って見つめ合ってたろ。
そう言った途端に、ばつの悪そうな顔をした。
「…言われてないけど」
「そうかよ?」
ぷい、と目を逸らす。
「…前向きに検討します」
「ん」
くしゃっと頭をかき回す。

「あんな時に言う気なんてちっとも無かったのにな」
そう呟いたのを聞いていたのか、
「庄左ヱ門もたぶんそう思ってますよ」
と返ってきた。
「言われてないんだろ」
「言われてないっすよ」
「じゃあ何だ」
「秘密です」
「ケチケチすんなよ」
「…ドケチですから」
「あー…」
そうだったな、と軽く頭を叩いてから遠くの音を聞く。
小さく響く鐘の音。
「戻るぞ」
サバイバル終了だ、と木から飛び降りる。

「先輩」
木の上から声がする。
「ああ?」
「これ!!!このサバイバルって何かご褒美あるんですかね?」
なんだ?この切り替え方は。
…いや、多分きっと、出ないだろ。
5、6年の実習な罰ゲームはあっても褒美があるとは思えない。
…いつものコイツの質問ではあるか。しかし今更。

「さぁな!妨害組は脱落させたらある、とかかもな!」
「えぇ、じゃあ俺はもらえないんですか!?」
悲鳴をあげたきり丸を見上げる。
「…かもなぁ?」
にやりと笑っていってやれば、凄い勢いできり丸が降りてくる。
「じゃあせめてキノコ!!キノコを採って帰ります!!!!」
「…は?」
「ご褒美がないならせめて…!!!!」
うおぉぉと言いながらキノコを探すきり丸の後ろ姿に、あと半刻だからなーと声を掛ける。

その間に、次の委員会の時にはどうしたもんかと考えることにした。
キョドったり赤くなる団蔵が浮かんでは消えた。


俺は全く、どうかしている。
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。