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食満三木です。
身体の関係はアリなお二人です。

というのを踏まえてどうぞ。






























食満先輩と何だかんだで体を重ねるようになって。
田村、から、三木ヱ門、に呼ばれ方が変化して。
…あとは?
何だか最近、涙脆くなったような、気がする。

月見亭。
人が余り居ないし、忍び逢いには都合が良いと待ち合わせによく使う。
…待ち合わせどころじゃない時も多々あるけれど。

「よう」
「こんばんは」
「待ったか」
「いえ大して」
「そうか…待たせて悪かったな」
くしゃっと頭を撫でられる。
あぁ、好きだな、と思う。…撫でられるのも先輩も。
こんな事を考えてる私は私らしくなくて少しだけ妙な感じだ。
結局は、2人きりで、優しくされて、こんな事になるのが初めてだから流されてるだけではないのかと疑問に思わないでもないけれど。
それでもドキドキする。
「先輩」
「ん」
くいくい、と袖を引く。
何だよ、と困ったような顔をして、照れたような笑みを浮かべて。
「どうした…珍しいな」
「…まぁ、良いかと思って…」
「何がだよ」
何も答えず腕を絡め胸に凭れ体を預けて目を閉じる。肩に当たる頭が痛いかな、と考えたがそのまま抱き込まれたので気にしないことにする。
…首筋に感じる吐息が熱い。
肩口に置かれた手に自分の掌を重ねて置いた。
突然、ちゅ、と耳元に首筋に降ってくる口付けに思わず身震いをする。
一瞬で火照った顔が熱い。
「せん、ぱい、ちょっと」
後ろじゃ何も見えなくてあんまりだ、と向き直り首に手を回してみる。ぎゅ、と子供みたいだな、と思いながら抱き付いた。

「先輩は」
「うん」
「女装姿の私が好きですか」
「うん?…そりゃ好きだよ」
「私が女なら良かったですか…?」
「は?」
何の話だよ、と言いながら少し強く抱きしめられる。
「お前、今、何を考えてる」
「え、先輩は女の姿の私の方が好きそうだなって」
「馬鹿」
「は?」
「馬鹿だな」
「え?」
「何でそんな事を思うんだ」
「先輩がいつも、女装した私を抱くから…だからそうかなと」
「は?だってあの色気は反則の域じゃねえか」
「先輩が足りないって言ったから出したんでしょうに」
「じゃあ本望だろ」
「そういう話じゃないでしょう!」
「あぁいやもう、だから!抱こうと思えばいつでも抱けんだよ」
「はぁ!?」
「だから女装がどうとかじゃねぇよ」
「…では、街に出かける際の女装とか」
「都合良いからだろ」
ばっと見が男女のが何かと。
「抱いたり抱かなかったり」
「…一応、翌朝休みを選んでるんだが。お前、そんなに抱かれたいか」
「そうじゃなくて!!!女装してる時ばかりだって言ってるんです!!!」
先輩は顔を伏せているけど、忍び笑いが漏れている。何かもう、強請っているみたいで恥ずかしい。
「三木、…三木ヱ門。分かった、俺が悪かった」
「えー…と」
「初めが良くなかったのは認める。雰囲気に飲まれたからだってのも間違ってない」
「…でしょうね」
「でもな、俺は今、お前が好きだ」
「…………」
…女装した私がじゃないのか。理性が飛んだ時の言葉は信じられない。
「嘘だ、みたいな顔するなよ。好きだ」
「だって」
「だってって何だよ」
「信じられません」
「あんなだからか」
「それ以降も」
「じゃあもう女装するな。2人で街へ行く時も、逢う時も」
「それは…?」
「確かにあんな美人を連れてると気分良いけど」
三木ヱ門、と呼ばれて顔を見る。正面から見つめられる。
ふっと雰囲気が和らぐのを感じた。優しく笑う。笑顔にどきっとした。
…好きだなと思う。ダメだ私、これはもう。

「好きだ」
「…どうも…」
こうして私は絆される。
「三木ヱ門」
「何ですか」
「お前、明日は」
「実技からです。お手柔らかにお願いします」
「そりゃ残念だな」
「…そうですね」
「え」
照れて笑って、恥ずかしさを誤魔化すためにもう1度強く抱きしめた。
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。