忍者ブログ
[94] [93] [92] [91] [90] [89] [88] [87] [86] [85] [84]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



文団。
与四兵を進める上で必要かなと…(笑)
そんなことないかもしれないんだけれど気分として。

あと庄きりなんだけども。
与四兵が追い越したらどうしよう(笑)
























庄左ヱ門は好きだし頼りにしてる。
きり丸だって好きだ。一緒にいると楽しい。
潮江先輩も好きだし頼れると思う。

庄左ヱ門にぎゅってしたって何ともない、こともないけど、照れくさいけど、先輩にぎゅっとしなれてるって事はないから分かんないけど、でもきっと、このドキドキは違う。


違うんだ。


「潮江先輩」
「ん?」
口をもぐもぐ動かしている先輩を観ると少し笑える。
「話したいことがあるんです」
「ん」
まぁ座れ、と言いたいのか、横の椅子を叩かれる。
はぁ、と座って、先輩が話せるようになるのを黙って待つ。
なんだか、立花先輩がにやっと笑った気がした。
そんな立花先輩を食満先輩が叩いてる。
なんなんだろう、と思ったのも束の間、ご飯を食べ終わった先輩が僕の方を向く。
「話ってなんだ?」
「あの」
どうやって言うかなんて考えてなかった。
「えぇと、その、訓練の時の返事、返事…?とにかく、えっと、僕も好きですって話をしに来たんですけど」
「…は…?」
潮江先輩が目を見開いた。
立花先輩と食満先輩は笑い出すし、善法寺先輩はお茶を吹いた。七松先輩と中在家先輩が顔を見合わせてる。初めて見る光景ばかりでなんだか新鮮だったけど、そんな変なことを僕は言った?
「お前、自分が何を言ったか分かってるか」
潮江先輩が掌で目を覆い、こめかみを揉む。
「え?はい、そのつもりですけど」
目を瞑り、やや顔を伏せた先輩を眺める。
「…団蔵」
「はい」
「ちょっと」
「え、え?」
急に立ち上がり手を引く先輩に慌ててついて行く。
後ろで七松先輩の叫び声が聞こえた気がしたけど確かめる余裕もなかった。

会計室。やっぱり僕らはここなんだなぁと思う。こんな時だけどちょっと笑ってしまう。
「団蔵?」
「はい。…や、あの、やっぱり会計室だと思うとおかしくて」
「会計委員だからな。諦めろ」
「はい」
くすくす笑うつもりじゃなくても笑みはこぼれるし、先輩は呆れたように僕を見るし。
「…すみません」
やっと落ち着いて先輩を見る。
喜んでいいのかどうか、判断しかねる、みたいな。照れたような困ったような。
ギンギンに忍者していたって、寧ろしているから尚更、こういう色事は苦手なのかなぁと思う。
「あの」
「ん」
「さっきの続き、ですけど」
「ん」
「先輩のこと好きだと思ったんです」
「ん」
「えっと、だからー…」
だからどうしたら良いんだろう。思わず首を傾げてしまう。
「…どうしたら良いんでしょうねー?」
「団蔵」
困ったような顔のまま、目線も逸らしたまま、少し掠れた声で僕を呼ぶ。
「はい」
どことなく、顔が赤い気がするのは気のせいかな。それでも目が細く鋭くなったのだけは見逃せなかった。
「俺は今年で卒業で、このままいけば城仕え向きじゃない俺は戦忍びになるだろう。で、滅多に会えねぇし、ぬるま湯生活じゃなくなるから益々殺気立つんじゃねぇかと思ってる。それでも良いか。いや無理だと思うなら随時言えば良いんだが、なんせ戦忍びだからな、万が一と言うこともある。それも覚悟しといてくれるか」
「え?」
「卒業するまでの付き合いにするならそれでも構わないが」
「え?え?先輩?」
「生きてるか死んでるか毎日毎日気にさせるのは酷だと思うんだよ、でも忍びだがらな、命の保証なんか無いからな、何時かは覚悟もしきゃならん。そんなのは此処で何年も生活していきゃ勝手に知る事だ。精神的に成長すりゃ必然的にな。でも今は」
辛いだけだろ、と呟くのが聞こえた。
先輩の横顔を見る。好きだって簡単なことなのに、先輩にはちっとも簡単じゃないんだ。今、好きならそれで良いじゃない、僕はそう考えてたんだけど。そうじゃないんだ。
「先輩」
きゅう、としがみつく。
「辛くなったら辛いって言います。嫌になったらもう嫌だって言います。その時がきたら辛いかもしれないけど、今は好きだからそれで良いじゃないって思う」
「お前」
「先輩が、ずっと先の事まで考えてくれてたのが嬉しかった」
ぎゅう。しっかりと背中に手を回す。
「だからね先輩、僕、先輩が好きです」
「……おぅ」
ぐしゃぐしゃ、頭を撫でてから抱き上げられる。
ようやく先輩と目があった。
「俺もお前が好きだよ…」
くそ、恥ずかしい、と照れて笑う先輩が何だかすごく好きだと思う。
「仙蔵と食満のやつ、爆笑してたろ。あいつらだって同じくせにな」
「七松先輩も何か叫んでましたね」
「うわ…最悪だな」



一滴ずつ落ちてきていた色が、気付けばこんなにも濃くなって。
僕らは一歩踏み出した。
PR


忍者ブログ [PR]
取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。