× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 新ジャンルを開拓しよう計画が予想以上に楽しく出来ました。 何だよあの人。 風のように現れて去ってった。 走ってきた誰かとぶつかって、抱えてた仕掛けに思い切り顔を打ちつけ、尻餅までついた。 目から火花が散ったんじゃないか?少し頭がくらくらする。 あぁくそ、自分で作った新しいカラクリに夢中で前なんかロクに見てなかった僕が悪い。 けど、文句の一つも言いたくなるよ。 「~~ったぁ…もー誰だよー…」 「あぁぁわりー急ぎでサー。…ん?あぁ。…すまない。平気か」 聞き慣れな声、聞き慣れない話し方。それは直ぐに消えたけど。 変だなと思いながら相手を見るより、気になるのは我がカラクリ。 「いや、僕は平気です、けど、仕掛け…ふぅ、大丈夫そうです。…僕の方こそ、すみません」 恐怖の先輩方なら怒声が降ってくるから、そこには安心して顔を上げる。 え? 「何ともないなら、良かった」 ほら立てよ、と差し伸べられた手を見つめ。 再び顔を見る。 「…………?」 「何だーヨ」 「錫高野与四郎さん…?」 「ん?」 「何でここに」 「ちょっとした用があってな」 「そうですか。…もしかして、今は僕の為に話し方変えた」 「ん、…言葉は通じなければ意味がないだろ」 「はぁ、どうも…気を遣わせまして」 「別に。なぁお前、喜三太の友達…確か前にも仕掛け作ってただろう」 「クラスメイトですけど」 「また何か面白そうな物持ってんな。今日は無理だから今度見せてくれ」 「別に良いですけど…他にも色々あるし作ってるからいつでも」 「そうか」 じゃ俺行くな、と言い捨て走っていった。 「なんなの、あの人」 変なの、とカラクリを抱え直して歩き出す。 「おいお前」 「うわぁっ!?」 またしてもカラクリに顔をぶつけてしまう。なんだよもう。涙が滲む。 「悪い。平気か?」 言いながらも悪いと思っていないに違いない、あーあ、みたいな表情が浮かんでる。 「痛いなぁもう…平気ですよ…何なんですか今度は」 「聞き忘れてた。お前、名は」 何なんだホントに、この人は。 真面目に返すべきと思っていても適当になる。 「ささやまー」 「名前」 「…へーだゆー」 「兵太夫。よし。カラクリ好きは兵太夫」 「……………」 「そうふくれるな」 ぽん、と頭に手を置きグシャグシャ髪をかき回す。 ふっと笑って駆けていった。 (なんだあの人…) 正直、サッパリ分からない。 …今度こそ大丈夫だろうな、と気配を探る。 やれやれ、だ。 「何だかなぁ…風魔も変な人が多いのかな」 うちの先輩も変わってるけど、あの人も負けず劣らずじゃないか。 今度っていつだよ。 それまでにびっくりするような仕掛けを用意してやろうと密かに誓った。 PR |
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基本的にマイナ。
全て脳内妄想による捏造の産物です。
新たに与四兵始めちゃいました。
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航輝
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女性
自己紹介:
団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。 連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。 twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。 |