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1日1本が戻ってきた…笑
まぁ自分の中で旬のうちにね!!!






















どうかしたのか、と立花先輩に聞かれた。
何でですかと聞いたら、仕掛けが捕獲ばかりだからだと言っていた。
一体、何を捕まえたいんだと。
部屋を一通りチェックした後に、何か悩んでる?とは三治郎。
何でと聞いたら、部屋のカラクリに、落とす吊すが増えたからと返ってきた。
誰かに狙われてるの?と笑っていた。
心の中で、頭を抱えた。


「ちゃんと出来そうだね」
「うん、これならいけそう」
何回か試しに開けては閉じた。
「穴に落とした後に蓋ねぇ」
「必要なんだ」
「ふぅん」
三治郎は黙って手を動かした。
ほんの少し、間が痛い。こんな事、滅多にないんだけどな。やっぱり後ろめたいからだろうか。
「ねぇ三治郎」
「何?」
はい出来た、とにっこり笑う。
「蓋が閉まったら、何も聞いてないフリしててくれる?」
そう言ってから、僕は黙って蓋を撫でる。
「え?」
小さく首を傾けたけど、理由を促されていたけど、今回はほんとに言い難かった。
「お願い」
手を合わせて頭を下げる。
仕方ないなぁ、と声がした。
「分かったよ。僕は何も聞かない」
「ありがとう」
「こんな頼み、珍しいね」
三治郎はまた笑う。
「頼みたくないんだけどね」
はぁ、と僕は溜息を吐いた。

作法委員に行く途中、何故だか急に体が浮いた。
「うわぁっ!?」
「口閉じろ」
舌噛むぞ、と囁かれて心臓が跳ねる。この人の声は僕には毒。
何なんだよ!!と思って睨むも無視されて、今どうなってるんだと考える。
…後ろから抱き上げられた、みたいだ。そのまま屋根へ。降ろされて向き合う。
何なんだ一体、こんにちはすら言わないでおく。
「…錫高野さん」
「変わりないか」
「ないけど」
「これから時間」
「ありません!」
「な、」
「委員会に行く途中だから」
「ちっ…じゃあ」
「サボるのは嫌」
あからさまに不満そうな顔をするなよ。あんたいくつだ。
「半刻だ」
「無茶だ」
「今じゃない。終わった後、時間は」
「それは、」
「よし。約束だからな」
「何で!?」
僕まだ何も言ってない。
憤慨する僕を見ながらにっと笑う。
「俺が2人で逢いたいからだ」
予定はないと言い掛けただろ、だって?
例えそうでも良い顔しなかっただろ。
なのに何故。
「…僕は別に」
「でも嫌じゃない」
この人は、人が良い振りしてるけど強引だし自己中だ。
溜息ばかりだ、最近。
「じゃあ後でな」
「やだ」
ムッツリと呟けばクスリと笑う。
「兵太夫の周りは近づくのが面倒だから罠が少ないとこで待ってろよ」
「罠の真ん中に立ってやる」

「俺は簡単に掛からない。捕まえられると期待するな。…ただ」
「付き合ってらんないよ」
心なら別だ、と唇が動くのを目の端で捉えた。カッと頭に血が上る。
「っからかうのも」
「嘘じゃない」
はははと笑って、風魔らしく風と消えた。

「いい加減にしろよ…」

早く委員会に行かないと。
軽く眩暈がするのは気のせいだ。
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。