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けまみき8つめです。
ごめんなさい! エロスを期待している方はホントごめんなさい。 私にそのような能力はありませんでした。 番外編とか。 考えてます。 どうするって、この場合は何を言うのが正解なのだろう。 額に口付けられ、俺に抱かれる気はあるかと言う先輩を目の前にして、私は必死に考える。 つまりそれは、そういう事をしたいと言われているという事で、よろめいた証拠とも言えるのだろうが、だからって。 はい抱かれますとは言えないだろう、いくらなんでも。それは無理だ。 「あの、先輩、そんな気になっていただけたのは目標通りというか、その、そうなんですけど、私は余りそんなつもりじゃないというか、だからその」 先輩が面白そうに私を見上げている。そんなに可笑しな顔しているのだろうか。 「…必死だな」 そりゃ必死にもなりますよ、と声を大にして言ってやりたい。 心の底から楽しんでいるかのような先輩の顔を見ていると、あぁくそ。 照れているのを見られたくなくて、これくらいなら、というギリギリのラインだと思いながら顔を寄せる。 そっと囁く。 ――次は先輩が私をその気にさせる番ではないですか 恥ずかしすぎて顔なんかあげられない。これ以上は耐えられない。もう無理だ、と目を閉じ気を落ち着かせようと深く息を吸う。 「お前もとことん気が強いな…」 どこか呆れたような声がして、体が引かれた、と思ったら目の前に先輩の顔。 うわ、と一瞬体が震えた。鼓動が速まる。血がのぼる。 「嫌いじゃないけどな」 位置が入れ替わる。見下ろされて押さえられて、思わず抗議の声を上げる。 「あのなぁ…」 覆い被さる、てこういう事だな、と現実逃避のように考えた。 頬を包む掌の温度。 「その気にさせろって言ったのはお前だろ、ていうかせめて目ぇ閉じろ」 近すぎて焦点が合わない位の距離に怯む。慌てて目を閉じてしまう。そんな自分を叱りたかった。 唇の感触に体温が上がる。何故だか一緒に涙が滲む。 お前もうその気なんじゃないのかよ、と楽しそうな声が聞こえる。 「ち、が」 へぇそうかよ、と言う声と共に、着物の袷に手が這うのを感じた。 「まだその気にならないのかよ、田村」 耳元あたる息が熱い。 再び降りてきた唇を大人しく受け入れて、抗う事をあきらめた。 「………どうするんだこれ………」 隣で寝息をたてる田村を見下ろしながら頭を抱えたくなった。 よろめくどころじゃねぇし。 何かもうガッツリ戴いてるじゃねぇか…!! 田村の底力を舐めていた。認めよう、正直に。侮っていた。 「だからってこれはマズいだろ…」 どうするんだ。俺はこれから、どんな顔をして顔を合わせればいい。 「…んー…」 うっすらと目を開けた田村の髪に触る。 「まだ夜中だぞ」 寝てろ、と声を掛ける。 「…せんぱい」 手が伸びてきて思わず掴む。 ふっと笑う田村の顔を見てドキリとした。 寝ぼけているだけだコイツは、と自分に言い聞かせる。 「寝ろ。…横にいてやるから」 目を閉じた田村を黙って見つめる。 朝、起きたらコイツに何て言ってやろうか。 「こんなんじゃ何言っても聞かないだろうしなー」 ちょっとからかうだけのつもりが、うっかり本気で惚れました? 冗談じゃない。 俺はまだ認めない。 しかしまぁ、やられたな、と溜息を1つ。 朝に戻ってくるだろう伊作に、何て言ったものかと考えた。 PR |
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食満三木・食満綾・文団
基本的にマイナ。
全て脳内妄想による捏造の産物です。
新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:
団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。 連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。 twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。 |