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次は食満にしてみました。











「…見つけた、土井先生」
常の彼らしくないな、と思うくらいの足音をさせで火薬倉庫に駆け込んで来た6年生。
「どうした食満、何かあったのか!?」
様々な非常事態が頭を過ぎる。
学園長の迷惑な思いつき、毒虫の脱走、ドクタケの馬鹿な企み。
1年は組が巻き起こす突拍子もない何か。
え、という一言の後、申し訳ないという表情が浮かぶ。

「いえ、学園的に何かという事ではないんですが」
「………?」
学園に危機が迫っているわけでないならば、それに越したことはない。
ないのだが、それならば彼のこの様子は何なのだろう。

「あの、土井先生。お忙しいのは百も承知です。ですが少しだけ、話をさせて頂いて宜しいでしょうか?」
「構わないけど…?」
こんなところで良いのだろうか、そう思わなくもなかったけれど、今日はもう火薬庫に用がありそうな事はないか、と気にしないことにする。


「…先生は田村の女装なり平の女装を見ましたか」
「…1度綾部のを見たけど…?」
それなら話が早いです、と食満が呟く。
「見られたのはおそらくは改善前でしょうけど、あの3人の女装はひどいと思いませんか」
「確かに凄いと思うよ」
「多少幼さの残る今だけかも知れませんが。…正直、アレには参って」
「ん?」
「田村が最初、自分の所に来たとき、確かに綺麗だけど、色気が足りねぇなと」
「言ったのか」
「言ってしまったんですよ」
田村の性格的に、本当に伸ばしてやろうとするなら発破をかける方が正解だ。ま、誉めても努力を怠らない子ではあるけれど。
「あぁもう、言ってしまったものは仕方ないです。それより問題は!」
「問題は?」
「…その、田村が改良して再びやってきて」
「…想像以上なんだろうなぁ」
「はい。そりゃもう」
はぁ…と溜息をつく。
「それで、どうかしたのか?」
「どうというか」
売り言葉に買い言葉というか…と、ポソリと言葉が落ちてきた。
「…寝てしまって」
「えー…と」
聞き間違いであって欲しいと思わず願った。
「…合意の上でだろうね」
「それは、そのはずなんですが、」少なくとも俺はそう取ったし、文句も言われてません。
…そうですか。
「合意の上ならまぁ、はい、続けて」

「確かにあいつの事は気に入っているし可愛いと思う。…その、最近は色々な意味を含め…果たしてこれは良いのかと」
「…お前はどう思ってるんだ?」
三禁にかかるほど夢中なのなら、問題は問題だがどこか羨ましいと思う。
「自分は」
「うん」
「田村との事に溺れる気はないですし、今は溺れない自信もあります」
「うん」
「この先、何者にも代え難い存在になったとしても」
「…うん」
「俺は、忍ですから」
「そう」
なら良いんじゃないかな、と軽く頭を叩く。

「気は晴れたか?」
「すみません、急に、こんな話。…潮江が、土井先生なら聞いてくださると言っていたものですから」
「あー…なるほど」
潮江ね、とくすりと笑う。

「お前たち、鍛錬もしろよ」
「失望はさせませんよ」
安心してください、と笑顔で応える。
「では、失礼します」
「あぁ」

このまま私は秘めた想いを何人分も聞くのかなと思いながら、火薬の在庫点検に戻ることにした。
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取り扱い傾向
食満三木・食満綾・文団 基本的にマイナ。 全て脳内妄想による捏造の産物です。 新たに与四兵始めちゃいました。
プロフィール
HN:
航輝
性別:
女性
自己紹介:

団蔵、きり丸、文次郎、滝夜叉丸は不動のベスト4ですがその他の子たちも大好きです。その時の熱の入り方によって傾向がかわるやもしれません。
連絡先→ ar.k512.roger★hotmail.co.jp ★→@でドウゾ。
twitter→takeya_chika(航輝)です。時々つぶやいています。